先日買ったケロリン桶がお気に入り。
お分かりいただけただろうか。
水木しげる仕様なのである。
中央のイラストが河童の三平だ。目玉の親父バージョンも存在する。
調べてみると、水木しげる以外にも、「銀魂」や「ゆるキャン△」、「ケロロ軍曹」などなど、いろんな漫画やアニメとコラボしていた。
お知らせ:トピックス | ケロリンファン倶楽部(富山めぐみ製薬株式会社 - 頭痛・生理痛・歯痛にケロリン) (kerorin.com)
いざ自宅でケロリン桶を使ってみると、如何に丈夫か実感できる。
重量もあり、特別感もある。桶を置いた瞬間カーーンと音がする。
こどもが蹴り飛ばしても、椅子にして座っても壊れない驚異的な強さだ。
そもそもケロリンってなんだっけ?
ケロリンは頭痛に効く鎮痛剤だ。
富山めぐみ製薬が販売している。
決して浴場関連の製品やメーカーではない。
※写真は富山めぐみ製薬(株)のHP より引用
初めて東京五輪が開催された昭和38年ごろ、衛生面から銭湯の湯桶が木から合成樹脂に切り替えられ始めた。そこで、ケロリンを販売していた内外薬品(現:富山めぐみ製薬)が「風呂桶を使った広告は多くの人が目にするはず」と考え、東京温泉にケロリン桶を置いたのが始まりらしい。
つまりはケロリン桶は製薬会社の広告なのだ。
これが評判となり、ケロリンの桶は全国の銭湯や温泉へ。トータルで250万個を納入。今も4~5万個/年の納入を続けているんだとか。
水木しげるが描く、お風呂にまつわる妖怪
折角なので、水木しげるが描く妖怪とお風呂の関係性を整理したい。
と思ったが、1人しか思いつかなかった。妖怪アカナメだ。
水木しげる先生のイラストを勝手に貼る訳にはいかないので、江戸時代中期の画家である鳥山石燕の垢嘗(アカナメ)を載せる。
尚、水木しげるのが描くアカナメは鳥山氏の画を参考にデザインされている。
アカナメは古びた風呂屋や荒れた屋敷に棲む妖怪。
主に人々が寝静まった夜に侵入して、風呂場や風呂桶などに付着した垢を長い舌で嘗める妖怪だ。
水木しげるロードにはブロンズ像が建つレベルのメジャーな存在。
垢を嘗めるだけであり、そんなに悪い妖怪ではない。と思う。
一方で、風呂桶が木製桶からケロリンを始めとした合成樹脂の桶に切り替わった事で、風呂屋は衛星的に移り変わった。
不衛生な風呂桶を求めるアカナメは今どう過ごしているのだろうか。
人間にとっては過ごしやすい世の中で創られる一方で、妖怪たちは行き場を失っているのかもしれない。